こんにちは、くりりんです。
「2ヶ月後に、大阪で会いましょう」
..そんなメッセージから、地獄が始まりました。
私は、仮想通貨詐欺にあい、
900万円を騙し取られた人間です。
ぶっちゃけ、こんなことは誰にも話したくない。
恥そのものですから。
でも、恥を晒すことよりも伝えたいことがある。
その思いが強くなり、重い筆をとりました。
少し長い話にはなりますが、
私のような被害者を出さないためにも、
この事実をお伝えしたい。
少しだけ、お付き合いください。
あなたの資産を守り、
今の大切な人、あるいはこれから出会うであろう大切な人と向き合うための、
昔話をお伝えします。
当時の私は27歳
周りの同級生は結婚ラッシュで、正直焦っていた。
地方から東京に出てきたはいいが、
毎日会社と家の往復。
休日は昼まで寝て、
起きた時からダラダラYouTube。
だらだら生きてました。
何も生み出さずに
ただただ、ただ、だらだらと生きていたのです。
そんな日々を3年ほど続けていました。
…このままの延長だったら、結婚どころか、彼女すらできない。
そんなことは目に見えた事実。
だから、行動してみた。
勇気を振り絞って、
初めてマッチングアプリなるものを始めてみた。
2ヶ月後、変な業者にも引っかかりながら、
東京で初めての彼女ができた。
(この辺の話はまた別の機会に)
色んなところにいった。
鎌倉、横浜、那須…
田舎出身の私には、刺激しかない体験をいっぱいさせてもらった。
私が知らない場所を、
いっぱい教えてもらった。
彼女のご両親にも会わせてもらった。
私の両親にも、オンライン上ではあるが、会ってもらった。
…しかし、彼女は半年後、突如連絡を断った。
「一緒にいる未来が見えない」と。
…勝手すぎんだろ。
なら言ってくれよ。
親とか、友達とか巻き込む前に。
彼女の気持ちは変わらなかった。
彼女の荷物が置いたままの私の家、
私の荷物が置いたままの彼女の家。
「処分するのが面倒ならドアの前に置いてて。取りに行くから」
悲しかった。
別れた事実もそうだし、
彼女の心の悲鳴に気づいてなかった自分も、
双方の両親にも、全てに情けなさが溢れていた。
1週間、泣いた。
シャワーを浴びながら、大声出して泣いた。
親にもビデオ通話しながら、泣いてしまった。
申し訳ない、
いい歳なのに不甲斐ない、
そんな気持ちでいっぱいだった。
さすがに泣き疲れた私は、仕事に向き合うことにした。
全てを忘れて、目の前の仕事に向き合おう。
そう決意した。
その期間はある意味幸せだった。
雑念なしで、
ひたすら目の前のことだけやればいいから。
2ヶ月くらいたったとき。
私のX(当時はTwitter)に、一通のDMが届いた。
「Hi, Nice to meet you.」
アイコンは美女である。
「ああ、よくあるスパムか。」
無視しようとした。
けど、モヤモヤを解消したくなった。
「この前、両親をガッカリさせてしまった。
今度こそ、大切な女性と巡り合って、
安心させてあげたい」
返した。
「Nice to meet you too. Where are you from?」
するとすぐに返信が返ってきた。
マレーシアに住んでるとのこと。
日本で一般的なメッセージアプリは何か?と聞かれたので、
LINEを交換することになった。
「まあ怪しかったらブロックすればいいや」
そう思って、LINEを交換した。
傷心だった私は、
仕事の合間にLINEを返すことがルーティーンになった。
受験生時代は英語が得意だったし、
大学時代は外国人と付き合っていた。
英語でのコミュニケーションには全く抵抗がなかった。
2週間ほどやりとりをした。
お互いの写真も送り合った。
(めちゃくちゃな美女である)
すっかり、心を許してしまった私は、こう聞いてしまう。
「What kind of job are you working for?」
なんの仕事してるの?という感じ。
すると、「投資で稼いでるよ。主に仮想通貨で。」
と返ってきた。
「ああ、始まった。詐欺投資の勧誘が」
…このブログにたどり着いた方は、
そう思うだろう。
しかし、大事な彼女に振られ、
心に深い傷を刻んだ時に、
やっと出会って写真もやりとりした女性だった。
しかも当時、
私はたまたま仮想通貨をやり始めていた時だった。
この2つが噛み合ってしまったことにより、
なんの疑いもなく「仮想通貨投資」をすることになってしまった。
知識がないままに。
地獄の始まりである。
超絶美女と知り合って、1ヶ月ほど経った。
いく場所も決めた。
大阪城や、道頓堀、京都の金閣寺に行きたいんだと。
どこにどういう順番でいくか、計画を立てた。
立てていく中で、
私はすっかり心を許していた。
ある日、普通の会話として「今何してるの?」と聞いてみた。
すると返ってきたのは、
「今日は保有している仮想通貨が伸びててハッピーだから何もしてないよ」
ということば。
さらに、今日だけで「$3,000」の利益だと。
日本円だと47万くらいだ。
そりゃ働く必要ないわな…
すると
「まだまだ伸びるからおすすめだよ。」
と紹介された。
すっかり信頼し切っていた私は、
ちょっとだけやってみることにした。
「Binance」というアプリを
App Store からダウンロードしてみる。
聞いたことはないが、
調べたら有名なアプリらしい。
ならいいだろう。
このアプリでは初めての仮想通貨を買ってみた。
買えた。
アプリに「USDT」という仮想通貨が反映されている。
次は、今伸びているという仮想通貨に交換する必要がある。
Binance上ではできないから、
別の取引所で交換する必要があるそう。
その取引所に登録してみる。
(※当然これが偽物だった)
送金して、
サイト上で伸びている仮想通貨($DUMMYとしよう)に交換してみた。
交換できた。
私の手元には、今グングンと伸びている
$DUMMY コインが残っているので、
完全に不労所得の完成だ。
「出金してみよう」
そう言われた。
確かに、チャート上では上がっていても、日本円に換えられないなら意味がない。
なんと、LINE Pay で出金できてしまった。
この時点で、
私は完全に信頼してしまうことになる。
あとはひたすら注文を繰り返す毎日だった。
$DUMMY は上がった日もあったし、下がった日もあった。
それがリアルだった。
毎日上がってばっかりじゃ、怪しいから。
でも、全体的にみると確かに上がっている。
それが投資のモチベーションになっていた。
「もうそろそろいいかな」
そう思い始めた時、
あるメールが私のところに届いた。
「デポジット金額がここを超えれば、ボーナスが付与される」と。
例えば、トータル$100預けたら、$10を付与しますよ、といった感じ。
その金額が、目の前に迫っていた。
「これくらいなら頑張ろう。リターンの方が大きいから」
そう思って、
もう少しだけ金額を入れてみた。
…全く、未熟そのもの。
客観的に全く見えていなかった、
金に目が眩んだ自分も、大切な人も、家族も。
「下がる兆候が見えたから、そろそろ出金しよう」
ある日届いたのは、そのようなメッセージ。
もう疑う頭もなかった私は、出金申請に踏み切った。
サイト上で、「出金申請」するだけ。簡単。
すると、証明書なるものが届いた。
私がデポジットした金額、アドレス、取引所の住所、取引所の代表者ぽい人の署名、電子的な捺印….
非常にまともらしい証明書だった。
これだけで出金できるんだ、簡単だな。
すっかり安心しきっていたその時、あるメッセージが届いた。
「出金するには税金を払う必要がある」
とのこと。
税金?ゼイキン?…頭が真っ白になった。
今さらに払ったら、来月の家賃が払えない。食べるものもない。
けど、ここまでやってきたんだ。
税金ごときで後に引けない。
ここで引いたら、払ってきた数百万はどうなるんだ?
詐欺、なわけないよな、(涙)、
そんな…数百万なんて大金、騙されたなんてアリエナイ。
もう後に引けない状態になっていた。
ついに払ってしまった。
でも、取引所から音沙汰がない。
LINEした。
「もう少し待ってみて
」と言われた。
半日くらい待ってみる。
やっと連絡が来た。
「税率を間違えてた。やっぱり$〇〇必要だった」
この時点で、詐欺を確信してしまった。
いい年して、遠くに住んでいる親に電話で泣きついた。
自分が詐欺にあったこと、
大金を失ったこと、
立て続けに女性(?)から裏切られたこと。
全て自分の責任なのだが、
私の周りには味方は誰もいない。
頼れるのも、本音を話せるのも、親だけだ。
というか、この時が今での人生で親と一番本音で話せたと思う。
朝の5時まで10時間くらい泣いた。
そんな私を、両親は責めるわけでもなく、受け入れてくれた。
本当に感謝しかないし、それによって両親との仲は格段によくなったと思っている。
両親は言った。
「今からでもやれることをやってみよう」と。
その日から、弁護士を探し始めました。
…ここまでが、私が詐欺師と出会ってから、大金を失うまでの物語です。
全ては私の無知、欲望によるもの。
この点は本当に反省ですし、
ここからの学びはまた別の記事でお伝えします。
しかし、地獄はここでは終わりません。….
なんと、弁護士にも裏切られるのです。
「弁護士ですらも信頼できない」そんな日が来るとは思っていませんでした。
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